Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

愛犬家の論理

久々に長男が自転車に乗る,というので,近所をぐるぐると回っていたときのこと。


我が家周辺は,住宅街であり,犬の散歩をしている人が多い。たいていはマナーのいい飼主というか,リードをつけて散歩しているのだが,ときどきリードをつけていない飼主を見かける。


今日は,そんなリードをつけてない犬が(人が歩くよりも遅い)長男の自転車に向かって駆けてきた。別に大きくて怖そうな犬でもないし,噛み付いたり吠えたりしたわけでもない。しかし,まだ補助輪付でいっぱいいっぱいの長男は,泣き出しこそしなかったものの,かなりビビってしまった。


数メートル遅れて,飼主のおばちゃんは,「だいじょうぶよ〜,噛み付かないからね〜,ちゃんと噛まないようにしてるからね〜」としずしずと現れた。まったく悪びれるつもりはない。


おそらくは,このおばちゃん,犬がかわいくて仕方がないから,みんなもかわいいと思ってると思うのだろう。だから,多少の粗相は大目に見てよ,と。それどころか,粗相とも思っていないのかも。しかし,これは愛犬家の論理に過ぎない。


そこまで考えて,ふと,身近に似た状況があることを思い出した。


小さな子どものことである。電車やレストランの中で多少騒いでいても,「子どもは社会の宝なんだし,こんなにかわいいんだから,しょうがないよね」という親にはなりたくないものだ。