Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

勉強時間(1)

以前,結局は「時間」と「やり方」で決まるというようなことを書いた*1。今回は「時間」について考えてみる。


「やり方」は正解がないのに対し,「時間」は誰に対しても平等な尺度があり,とにかく増やせばよい。やればやるほど毒になる勉強というものはほとんどないだろうから,今回の結果から振り返ってみると,「時間」は裏切らないと感じている。


問題は,どうやって勉強時間を確保するかということ。これも,司法試験の勉強に限らず,巷に「時間術」のようなハウツー本が出回っている。私はそういった類の本を読んだことがないが,「目標時間の設定」と「実績との対比」が重要だと考えている。


「やり方」と同様に,やみ雲に「勉強時間が足りない」などと言っていては,ついつい様々な誘惑に負けてしまって反省を繰り返すことになる。「足りない」と感じているのならば,もしくは,「足りているのかどうか不安」だと感じているのならば,現実に今,自分がどれぐらい勉強時間を確保しているのかを知ることが第一歩だと思う。


この時間のカウント方法はいろいろあると思うが,私は1年生の秋頃から机に向かって勉強していた時間を記録していった。いざ記録を残してみると,「うたた寝してしまった時間は削ろう」「資料室でコピーしていた時間は削ろう」などとしていくうちに,意外に勉強時間は少ないことに気づく。


「勉強時間」と一口にいっても,「講義を受けていた時間」や「ゼミをやっていた時間」と「一人で勉強していた時間」というのは種類が違うから,単純に「勉強時間」という固まりで比較してもダメだろうと考えて,それらの時間を分けて記録するようにした。


さらに,「一人で勉強していた時間」といいながらも,「ロースクールの授業の予習やレポートの調査・起案をしていた時間」や「定期試験の準備のための時間」と,「司法試験に向けた長期計画に基づいて勉強した時間」とはやはり性質が異なる。これも分けて記録するようにした。


こうなってくると,どうせPCにデータを取るのなら同じことだから,科目別の時間,目的別(短答・論文等)の時間・・など,だんだんメッシュが細かくなっていく。まさに原価計算でいうところのABC*2や,コンサル会社が行う時間分析のように,だんだんマニアックになってしまった。


(つづく)