子どもと会話していると,相変わらず答えに窮する質問が多い。ただ,最近では,少しずつその内容が高度化しているようにも思う。
今日聞かれたことは,
さいしょの人って,親がいないでしょ。どうしたんだろう?
である。
質問の意味がわかりにくいが,要するに,「この世にはじめて人間が誕生した時は,その人間には親はいないはず。その人間(赤ん坊)ひとりでどうやって育ったのか?」ということである。
ダーウィンの進化論の方向から攻めて説明するか,天地開闢(日本神話)の方向から攻めるか,というのを悩んだが,恐竜好きの長男に対しては,前者の方向で説明することにした。
ところが,これがなかなか難しい。
昔,サルがいて,その子どものうちの一匹は,サルなんだけど,少しだけ人間に似ているサルが生まれた。その少しだけ人間に似ているサルが大きくなって,また子どもを産んだんだけど,そのうちの一匹は,もう少し人間に似ているサルだった。そして・・何回も繰り返しているうちに,ちょっとサルに似ている人間になっていたんだ。
と,苦労して説明しても,「じゃあ,はじめのサルは?」と聞かれる。そこから先はネズミだったり,トカゲだったりを適当に登場させて,何回目かに恐竜を登場させた。どうやらそこで納得したようである。不思議なことに,恐竜よりも前に遡ろうという気は起きないようだ。