先生の好意により,来期は任意で労働法ゼミに受け入れてもらえることになった。
3年生になってわざわざ労働法ゼミを取る人というのは,ほぼ間違いなく新司法試験の選択科目も労働法で受験する人だと思われる。だから,ゼミの参加人数をみる限り,我々の学年では,少なくとも20%の学生は労働法を選択するだろう。ただ,労働法ゼミを選択しなくても,新司法試験で労働法を選択する人はいるだろうから,もう少しいると思うが。
そこでふと思ったのは,ゼミの受講生のうち,社会人出身者は私を含めて2人しかおらず,残りはワカモノである。労働法はワカモノに人気の科目のようだ。直感的には,社会人を経験すると,労使関係がイメージしやすくなるから,人気が出そうなものだが。
しかし,労働者の保護を目的とする労働法の世界はブルーカラーをイメージされている。社会人出身のロースクール生は,ほぼすべてホワイトカラー出身であるから,労働法の世界は,より現実離れしているような印象を受ける。もちろん,最近では,金融機関のリストラなどの事件も目立つから,一概には言えないのだが,あまり親しみを感じないのである。
そういう自分も,正直なところ,労働法の教科書に書かれているような主張には,あまり共感していない。答案を書くときなど,なんだか自分を偽っているような気になってくるときすらある。だからといって,嫌いな科目というわけではないのだが。