Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

管理組合総会

本日は,私が住むマンションの管理組合の年次総会が行われた。


組合の理事を経験していない私としては,区分所有者の責務として,少なくとも年に1度の総会には参加し,ふだんはあまり顔を合わせない同じマンションに住む方々との接点をもつべきだろうと思う。しかも,法科大学院生になったことだし,今後のことを考えると,マンションの管理組合や,住民どうしのつながりがどうなっているか,ということに無関心でいるべきではないだろう。そう思って,ほぼ毎年,総会には出席しているのだが,毎回,あまり気が進まない。その理由は,いずれもたいしたことはないものだが。


1つは,総会の途中から,いつも「サロン化」してくることである。今回も途中から平気でおしゃべりに興じるおばさんがいたし,ひととおりの議題が終了して,「その他」のコーナーになると,「最近,少子化といわれながらも,小さなお子さんが・・」とか,「・・何より健康で安全な暮らしが一番」といった,管理組合の総会で議論すべきでない話題になって,時間が延長する。これは年配の出席者が多いことに起因するのだが,まあ,長くても最後の1時間ぐらい我慢すればよいだけの問題である。


もう1つの理由は,なぜだか,数名,やたらと管理受託会社に対して高圧的・攻撃的な発言をする出席者がいるのが不愉快なことである。かつて,管理会社の担当者の不誠実な態度により,住民たちの不審を買ったことも遠因かもしれないが,数年前のことで担当者も変わっている。危うく,穏やかな担当者の方がキレるんじゃないか,と思われる場面があった。


話はそれるが,金を払う側(委託側)の立場に立つと,やたらと金をもらう側(受託者)に対して高圧的な態度を取る人がいる。私が見た中では,メーカー等の購買,資材関係や,一般企業の情報システム関係の部門などで,見かけることが多い。こういう人は,社内では,他の部門から「原料が高い」「システムが使いにくい」と文句を言われる立場に立つ反面,社外に対して,(内容が論理的であったとしても)攻撃的な物言いをすることがある。言うまでもなく,こういう態度では,パートナーとしての関係,長期的な関係は構築できないから,結局,損な買い物をさせられることになるだろうが。


ここからは私の勝手な想像だが,組織力,購買力を背景に,高圧的な態度を取ることに慣れた人は,会社(役所)から離れて,プライベートな世界でも,そういう態度を取り続けるのではないか,と思う。個人の性格が仕事に表れる,というのとは逆のパターンで,仕事によって性格が作り上げられてしまうパターンである。上述の,管理会社の担当者に吠える人を見ると,「この人は,仕事でも業者をこうやっていじめてるのかな」と考えてしまう。