今,息子は,NHK教育テレビの人気番組(?)「にほんごであそぼ」で使われている「いろはかるた」に熱中している。
『声に出して読みたい日本語』シリーズ以来,日本語の美しさが注目されているが,「にほんごであそぼ」も,なかなか目のつけどころが良くて,毎日見ることはできないけれど,私も息子も好きな番組である。
そのひとつのコーナーで毎回,かるたが1つずつ紹介されていて,それが商品化されている。本屋で見つけて気に入ってしまい,思わず買った。例えば,
- 「か」であれば,「かきくえば かねがなるなり ほうりゅうじ」
- 「き」であれば,「きみ しにたまふこと なかれ」
- 「く」であれば,「くにやぶれて さんがあり」
といった感じで,ミニ解説もついてるから,親も勉強になる。
また,例によって,こういうものにやたらと熱中しだして,イロハの48枚をすべて覚えてしまったようだ。読み方も,親のまねをするうちに,だいぶ上手になってきたので,息子が字札を読んで,私と妻が真剣勝負で取り合う,なんていうことも可能になってきている。
とはいえ,3人揃ってかるたを楽しむ時間はそうそうとれないので,多くは1人で,もんもんと読んでいたり,せいぜい2人で遊ぶことになる。かるたは基本的に読み手1人と,参加者2人以上いないと,勝負にならないはずだが,息子がいつのまにか決めた独自の2人ルールでプレイする。それが,なかなかナンセンスである。
まず,息子が字札を読んで,私が一人で絵札を取る。まあ,敵プレイヤーはいないけれど,真剣に絵札を探すのは,集中力の訓練になる。すべての絵札を取り終えると,「パパ,いくつ?」と聞かれるので,ふたりして,「いーち,にー・・」と枚数を数える。いつも48枚。当たり前だ。
続いて,再び絵札を並べ直し,私が字札を読み,息子が絵札を取る。絵や,ことばを覚えているから,なかなか探すのが早い。そしてすべての絵札を取り終えると,やはり数えだす。本人は真剣に数えているのだが,カウントする声と,札の移動のリズムがずれるから,いつも微妙に枚数が変わってしまう。しかも,たいてい1,2枚多くなりがちになる。だから,「・・よんじゅーきゅう,ごじゅー。やったー,かったー」ということになる。