前回の「現代社会と刑法」のテーマは，「情報の保護」というおなじみのものだった。
講義の冒頭で，先生が，「さて，『情報』というのは，いったい何でしょうか」という問いかけをした。この問いかけを聞いた瞬間，約10年前，自分がやはり教壇の背後に立って，同じことを問うたのを思い出した。
大学院生の頃，とある短大で非常勤講師のアルバイトをしていたとき，「情報処理概論」という科目を担当したことがあった（正確な科目名は失念）。そこでやはり初回の講義の中で，同じことを学生のみなさん（といっても，自分と４つぐらいしか年は違わない）に話した気がする。
それは，たまたま読んだ本に「情報とは，情けに報いることである」という一節があり，それを使ってみたかっただけのことであって，別に何かウケたわけでもない。ちなみに「現代社会と刑法」の中では，国語辞典から「あることがらについての知らせ」というのを引用していた。
