昨日に続いて,エクスターンシップの所感を。内容を具体的に書くことができないため,抽象的な文章ですが。
すべて本番
研修が始まる前は,「どうせ1週間だけの腰掛けで学生が来ても,忙しい弁護士の足手まといになるだけで,まともな仕事は回してもらえるまい。」と思ってた。まあ,与えられる作業も,過去の資料を参考までに読ませる,とか,やってもやらなくてもいいようなリサーチ案件を任される,などと。
ところが,実際に与えられた仕事は当たり前のように全て生物(なまもの)。もちろん,比較的due dateに余裕があったりプライオリティも低く,軽いものだが。生のFAXやメールを渡されて回答を作ったり,契約書の文面作成を依頼される。だから成果物はキチンとタイムリーにレビューされる。最終的な手直しは弁護士が行うものの,自分の作成したものがベースとなって,その日のうちにクライアントに渡るとなるとやる気も出てくる。
そんなわけで,暇な時間というのはまったくなくなってしまった。
シッタカはよくない
かつて法律事務所とのやり取りなどを経験していたことから,「まあ,企業法務やってる法律事務所の案件っていったら,だいたいこんなところじゃないかな」と勝手に想像していたのだが,やはり目の当たりにすると大違い。当たり前のことだが,多種多様な話が舞い込んでくるし,それを受ける側としても守備範囲の広さ,懐の深さが重要。実際にたずさわることもなしに知ったかぶりをするのはよくないな,と感じることしきり。
どこかで聞いたようなセリフ
複数の若手弁護士について作業を行っているが,みなさんとても親切で説明がわかりやすい。そしてまた,会話の節々に出てくるフレーズには,テクニカルなものを別とすると,かつて自分が聞かされたいたり,自分が後輩や部下に唱えていたような気がするものも多い。それはやはり同じプロフェッショナルサービスという点で共通しているからか。例えば,
- 自分の守備範囲についてはプロである以上,中途半端なことをせずにリスクを負うべきだけど,そうでないところにまで出張ってリスクを負うというのは逆にプロじゃないよね。
- クライアントの期待するレベルや,知識,能力などに応じてこちら側のアウトプットレベルを設定しないとね。
など。