Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

学生からの要望

法科大学院は,制度としてまだ確立されたものではないだけに,学生からの意見に大学が耳を傾けてくれるケースが多い。モノ言う学生が多い,ということも原因だろう。


そして具体的に学生の要望,意見が反映されたケースとしては,次のようなものがある。

  • 時間割の変更

5限(18:00頃終了)の科目が多い一方で,昼間に空き時間がたくさん空いていたため,少しだけ詰めてもらった。具体的には5限が4限に移ったコマがあった。

  • 自主ゼミへの出席

学生だけ集まって「あーでもない」「こーでもない」としゃべっているのもよいのだが,そこに先生に出ていただいたことがある。あくまでオブザーバという立場なので,学生たちの議論が尽きた頃にいろいろ話をして下さって有益だった。しかし,翌期のその先生の演習科目では,「どこかで聞いたような?」という話がたくさん出てきた。

  • 試験時間の変更,レポート提出期限の延期

まあ,これらのことは大学の専決事項かもしれないが,苦しい学生事情を理解していただいて,比較的柔軟に対応してもらえたりする。学生の立場としては,いつ試験やレポートがあっても学生どうしの条件は同じだが,できるだけ万全の準備をして望むために,適度に分散してもらいたい,という大義名分がある。

  • 学習アドバイザーの登用

先生以外に気軽に話が聞けて,かつ実務に携わっている人によるアドバイザが欲しい,という要望に答えていただいて,若手の3人の弁護士に週1度ずつきていただけるようになった。夕方以降なので私はほとんど利用したことはないのは残念だ。


そして,究極的には・・

  • 試験問題の平易化

これは現在交渉中のようで,まだ今期の期末試験問題を見ないことにはなんともいえない。ある科目で,過去問(昨年分)をみたところ,エラく難しかったので,「もう少し簡単にして」とお願いにいった,という話を聞いた。「そんな虫のいい話,通るのか?」と思ったが,どうやら手ごたえがあったらしい。


確かに,その問題は現行/新司法試験とは似ても似つかないことはもちろんのこと,見た感じではとんでもなくたくさん暗記しなくてはならなさそう。ちゃんと理解していれば,暗記に頼らなくてもできる,というのが正解なんだろうが,求められているレベルが明らかに高そう。というわけで,「簡単にして」という一見虫のいいお願いも,妥当であり,むしろ,ぜひそうして,というお願いだったわけで,タフネゴシエータたちに感謝しなければ。