おそらく2歳という年齢は,もっとも言語能力が発達する時期だと思う。
(そういえば,10年ほど前に修論では情報工学と認知科学,言語学の接点となるようなことをやっていたが,今ではすっかり過去のことで何も記憶に残っていない)
とにかく,毎日,驚くほど言葉を覚えて話すようになる。
もっとも,いくつか言葉を間違えて覚えている。その間違いというのも,音節(syllable)のレベルから,文法(syntax),意味(semantic)のレベルまでいろいろある。
音節レベルだと,音節が逆転している誤りが目立つ。例えば,
- おすくり → おくすり
- しょとかん → としょかん
- しゅくした → くつした
- コチョレート → チョコレート
など。そういえば,おとなでも「ふいんき」という人はいる。
文法レベルだと,動詞の活用が難しいようだ。例えば,
- 「くつ,はけて!」 → 「くつ,はかせて!」
- 「ゾウ,とびない」 → 「ゾウ,とべない」
など。でも,「新幹線,乗れない」など正しい活用も覚えているが,どうやって日本語の難しい活用を覚えるのか,逆に不思議。
意味レベルになると,特に類型化できるような特徴は見当たらない。前後の文脈から推測しないと真意がわかりにくく,正しく直すことも難しい。
- 「せっかく,バナナ食べる」
- 「あした,トーマスランド行った」
など。大人のことばを耳にして,適当にマネしているから,このようなエラーが生ずると思うのだが,不思議なことに「イイカゲンにして!」「ウルサイ!」などは,実に適切な場面で使用するから,これにも驚かせられる。