Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

教授との対話

先日の日記中で,「教授の講義内容も公開すべき」というようなことを書いたが,本日,本学の法科大学院長先生らとお話をしてきた。


「必ずしも画一化した講義を望んでいるわけではない」「講義の進め方の指針を示して展開するよりも他の人のを見てもらうのが効果的」といったこちらの趣旨をおおむね理解していただき,思ったよりも前向きに検討してくれた。うまくいけば来年度の初頭から他の先生の講義を別の先生が傍聴する,といったことが実施されるかもしれない。


今日の話し合いでは,院長先生以外にも関心がある先生に参加していただいた。その中である先生が自嘲気味に話していたことが印象に残った。

大学の教員には教育サービスの従事者,という意識は低い。そもそも,教育するための教育をうけてきていない。
大学の講義というのは落語の世界と同じで,ほかの人の寄席をのぞいちゃいけない,というのが暗黙のルールみたいなもの。
だから,自分が講義するときになると,自分が学生のときだったときに受けた講義の記憶をたどって手探りしながらやり始め,そのままほかの人のやり方を見ないまま何十年と過ぎていくということが十分ありうる。

学生からの申出に応じて,こうして自主的に集まってきてくれる先生方については問題ないのだが・・